人の能力や感覚や知覚には、
「生まれたときすでに備わっているもの」と
「生きていく中で備わっていくもの」の二つに大別されます。
運も同様で、先天運(せんてんうん)・後天運(こうてんうん)の二種があります。
人間は「宿命」というものを授かって生を享けます。
「宿命」とは「宿る命、宿った命」と書いて、人為的に変えることが不可能です。
男女の性別、生まれた国やその家系などが「宿命」であり、
これを先天運と云い、人が生まれながらにして持っているものすべてを指してます。
先天運に対して、後天運があります。
後天運とは、この世に生まれ、死に至るまでに自分が関わるすべての事象を指します。
例えば「人との出会い」も後天運の一つです。
どんな友人・仲間、先輩、恩師、上司と出会い、
どんな異性と恋をし、どんな伴侶を得るか等々。
人によって様々な「出会い」があるものです。この出会いも、あの時別の道を歩んでいればと思いを巡らせば、
今とはまたまったく違うものになっていたことでしょう。
この世に絶えることのない様々な事件・事故との関わりも後天運です。
あの日、あの時、あの場所に向かったが為に事故に巻き込まれたり、
予定を変更したが為に難を逃れたりといった事象に巡り合わせた人も少なくないでしょう。
出会いにしても事件・事故との遭遇にしても、その一つ一つがその人の後天運です。
そしてそれは先天運のように絶対的に決定されたものではなく、
自らの行動によって様々にその姿・形が変わるもの、
また自らの意志でいかようにも変えていくことができるものなのです。
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